ロングホーンインポート

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赤耳とは?耳のアタリとは何か?

ジーンズについての話の中で、良く耳付きである、赤耳と言った言葉がしばしば登場します。この赤耳の耳は、セルビッジ(セルベッジ: Selvedge(英)、Selvage(米))と英語で呼ばれるもので、生地の端がほつれない様に施された処理のことです。

赤耳とは

80年代以前のリーバイスの501は、伝統的に峡幅(29インチ幅)デニムを使用しています。ヴィンテージ501では、アウトシーム(脚の外側の縫い合わせの部分)の両側にデニムの端にあるセルビッジがあるのが通常の仕様です。このリーバイスの使用しているデニムでは、白いセルビッジの中央部に赤色が縦に入る事から、通称”赤耳”と呼ばれています。

下の写真は、1950年代初頭の革パッチ501XXの裾の外側部分の裏側の写真です。白い部分がセルビッジ(耳)です。白い部分の中央に縦に薄い赤の線が入っているのが見えるかと思います。デニムの生地メーカーであるコーンミルズ社が、リーバイス社向け専用のデニムに赤の線を入れたとされています。501XX Redline1960年代の終わり頃から多量生産に適した大型織り機による広幅デニムが、501/502を除いた505等のデニム製品に採用される様になります。広幅デニムを使用した製品のアウトシームは脇割りになります。また、まれに片側のみ耳付きのものもあり、それらは片耳と呼ばれます。

1980年代の初め頃から、501でもセルビッジ無し、脇割りの製品が登場します。80年代前半の脇割り501は通称、黒カンと呼ばれています。黒カンの名前の由来は、バックポケットの補強するバータック(通称、カンヌキ)の糸の色が黒色であるところからきています。

1983年にコーンミルズ社が501に伝統的に使われてきた29インチ狭幅デニムの生産を中止します。この時点からの501のの赤耳(セルビッジ付き)は29インチ狭幅デニムの在庫から生産となり、脇割りの比率が年を追って高くなります。1986年頃、29インチ狭幅デニムの在庫がなくなり、赤耳の501は生産終了となります。これ以降のリーバイス501は、復刻を除いて全て脇割りとなります。



脇割り

こちらは80年代後半の501の裾部のアウトシーム側の写真です。生地の終端に耳はありません。この縫製の仕方は脇割り縫いと呼ばれるものです。そのため、アウトシームが耳付きでなく、左の写真の様な処理されているものを”脇割り”と呼びます。輪多岐割りに使用する糸は、左の様に白糸が比較的新しい年代では中心ですが、古い年代のものでは金色の糸を使っているものもあります。

501の脇割り

耳・アウトシームのアタリ

アウトシームのセルビッジ、耳が付いている事はヴィンテージ・リーバイスの代表的な特徴の一つとなっています。耳付きのデニムジーンズを穿きこんでいくと、ジーンズの表側に裏の耳の部分が特徴的な色落ちとなって現れます。これを耳のアタリと呼びます。

下の写真は、60年代後半のVステッチ・ウエストシングルの501の足の部分です。アウトシームに沿って、上から裾まで耳(アウトシームのセルビッジ)のアタリができているのが分かります。

501 V-Stitch Selvedge Fade

501は伝統的に生デニムを使用しているため、洗うと縮みます。この生地の収縮は均等に起きるのではなく、折り目の方向等も関係するため、縮むと同時にねじれも生じます。リーバイスのヴィンテージ・ジーンズの場合、左足のアウトシームが内側に向かって大きくねじれてくるのが特徴です。

耳のアタリはねじれと相成って、外観的にも非常に目立つ色落ちとなります。色落ちにこだわる人は耳のアタリにこだわることが少なくありません。このため、レプリカのジーンズは、ヴィンテージ・リーバイスと同様に左足のアウトシームが内側にねじれてくる様に意図して作られているものが多いです。

上に書いた様に、赤耳と言う言葉はかなり有名ですが、実際のところ、耳が全て赤いのではなく、白の耳に赤の線が入っているだけです。また、ヴィンテージ・ジーンズでは、この赤の糸の部分は退色してほとんどめだたなくなっている場合も少なくありません。また、色落ちしてうっすらとしたピンク色の線になっている場合もあります。

DSC_0113上の写真は60年代後半のリーバイスジーンズの耳の部分ですが、赤の線はほとんど識別できません。あまりヴィンテージデニムを見た事がない人だと、赤耳ではないと心配したり、混乱する場合があります。これはは、ちろん本物のヴィンテージリーバイスのものです。この写真の様に白耳のみの様に見えるものも少なくありません。

こちらは赤の線の色は(かなり)残っている方です。色は赤と言うよりも薄めのピンク色です。元の赤色が退色して、この様な色になっています。



DSC_0110

また、耳の幅も一定ではありません。年代や個体差があります。一般的には、古い年代のものの方が耳の幅(正確にはアウトシームの内側に来る耳を含めた生地部分の幅)は狭くなる傾向があります。

DSC_0111

さらに、一本のジーンズでも古い年代のものは裾部から上部にかけての耳の幅(上記の注釈のアウトシーム内側の生地の幅)は部分的に細くなったり、太くなったりしている不均一のものが多くなります。

この様な年代や個体差による違いがある事もヴィンテージ・リーバイスのジーンズの特徴です。

 

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