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1940年代後半から50年代のリーバイス 販促品 – 小冊子

1940年代から1950年代にかけて、リーバイスは様々な種類の販売店向けの販促品を制作し、販売店に配布しました。その代表的なものがブロッターとフォルダー(または、ブックレット)と呼ばれる西部に関連する事柄について書かれた小冊子です。

フォルダーは人気があったため、50年代後半のカタログにリプリント・再版されたと記載されています。ブロッターも非常に好評で、安定した人気があったと思われ、1930年代から50年代までの相当長い期間作成されています。

40s-50s Levis blotter and booklets

上の写真の501の上の一番上がインクブロッター、その下に二つ並んでいるのがフォルダーです。本記事では、現在在庫にあるフォルダーを紹介します。

本記事内のフォルダーは全て販売済みとなっております。

 

1. LEVI’S ROUND-UP OF WESTERN TOWNS

本品は、州別に西部の街を簡単に紹介しています。各州のスタンプが押されています。スタンプの年は1943年です。裏表紙のロゴと表記内容から、1950-1951/52年頃の品と推定しています。上記、スタンプの年から本冊子の初版の印刷は1943年で、50年代初めに再版されたものと考えています。

また、裏表紙下に東海岸、ペンシルベニア州の衣料品店のスタンプが押されています。リーバイスが東海岸に本格的に進出した時に、40年代前半に作成した西部の街の紹介のフォルダーを販促品として用意したものと思われます。

尚、この冊子は希少性は非常に高いです。また、リーバイスの軌跡、東海岸進出直後の販促品という意味でもとても意味があるものだと思います。

イラスト、記載内容も他のフォルダーとは趣向が若干異なります。

2. LEVI’S ROUND-UP OF HUNTING RIFLE LORE

本冊子はハンティングライフルの歴史と種類、その特徴などを、専門家で”The American Rifle”, “Wilderness Hunting and Wildcraft”の著者、Townsend Whelen氏が取りまとめ説明したものです。ハンティングライフルの歴史、種類、特徴について、かなり詳しく書かれています。

裏表紙のロゴと表記内容から、1940年代後半頃の品と推定しています。

3. LEVI’S ROUND-UP OF WESTERN SADDLES AND SADDLE LORE

本冊子はサドル(鞍)の歴史と種類、その特徴などを、専門家で”Cowboys and Tree in the Trail”の著者、Holling C. Holling氏が取りまとめ説明したものです。ハンティングライフルの歴史、種類、特徴について、簡潔にまとめながらも、かなり詳しく書かれています。

イラストも非常に凝って細部に渡って描かれています。

インディアンのサドルの説明。そして、サドルはカウボーイにとって、かけがえのない財産であったとの話が紹介されています。カウボーイは、ポーカーなど負けて、お金、銃、チャップス、馬、そして時にはシャツですら失うことがあっても、サドルだけは絶対に手放さなかったとの説明があります。何かの理由でサドルを手放すことは、軽蔑されることだったとのことです。

今、読んでも面白いサドルについての話だと思います。当時の人々、特に東海岸の人は大変興味深く読んだ人も少なからずいたのではないかと思います。

本品は、ロゴ表記と記述が”For 100 years”と通常の”For over 100 years”でないことから、1950年頃の品と推定しています。

4. LEVI’S STORIES OF WESTERN BRANDS
AND WHAT THEY MEAN

牧場などで飼っている家畜の焼印・マークをブランド(Brand)と言います。本冊子は、”HOT IRONS”の著者、OREN ARNOLD氏とJOHN P. HALE氏が取りまとめ説明したものです。

ブランド(家畜の焼印)についての、二つの逸話が描かれています。一つの話は、テキサスの有名なジャッジ(審判員・判事)”Law West of the Pecos”(西ペコスの法律)と自ら名乗るRoy Beanさんの話。もう一つは、Don Jamesと言う名で身分を偽っていた伝説の大牧場主の話です。両方ともブランド(焼印)が登場します。

内側の見開きの全ページには、一般的なブランドサインの読み方・意味が紹介されています。

ブランドは、4000年以上前に端を発しているそうです。そして、西部の歴史も、ブランドに記されているとのことです。

本品は、ロゴの表記から50年代前半頃の品と推測しています。

5. LEVI’S GALLERY OF LONG GUNS
AND WESTERN RIFLEMEN

本冊子は、”Gun Collecting”の著者、CHARLES EDWARD CHAPEL氏が取りまとめ説明したものです。

伝説のバッファローハンターの”バッファロー・ビル”の話。もう一つは、伝説のお尋ね者、JOAQUIN MURRIETA”の逸話が書かれています。

内側の見開きのフルページに、ロングガンの歴史と進化(古いものから、新しいロングガンが並べて順に紹介されています。11番目の最後に紹介されているのが、、1876年のウィンチェスター・リピーターです。(主に登場するのは18世紀の初めから中頃にかけてのロングガンです。)

本冊子は、裏表紙のロゴと表記内容から、1950-1951/52年頃の品と推定しています。

6. LEVI’S GALLERY OF WESTERN GUNS
AND GUNFIGHTERS

本冊子は、5. LEVI’S GALLERY OF LONG GUNS AND WESTERN RIFLEMENと関連のある小冊子です。5. と同じ、”Gun Collecting”の著者、CHARLES EDWARD CHAPEL氏が取りまとめ説明したものです。

伝説の伝説のお尋ね者のガンファイター、BILLY THE KIDとBUTCH CASSIDY、そして銃の凄腕の使い手の保安官WILD BILL HICKOKの逸話が書かれています。お尋ね者の二人は、リーバイスを穿いていたようです。

BUTCH CASSIDYの話が面白いので、簡単に紹介します。

CASSIDYは、カウボーイからワイオミングで有名な馬泥棒となりました。その後、捕まります。刑務所では模範囚となり、州知事にワイオミングで馬を盗むことやめると約束して、執行猶予付きで出所します。その後、州知事との約束を守った男として知られます。

彼は、ワイオミングを去っただけでなく、馬を盗むこともやめました。そして、銀行強盗を始めたのです!カナダからメキシコにかけて、銀行を襲いまくりました。

大金を手に入れたCASSIDYは、”Wild Bunch”(彼の強盗団)は、繁栄を示すために、彼らが襲った銀行員のような格好をすべきだと考えました。

柄のシャツに、リーバイスからビジネススーツに着替え、ハイヒールのブーツから磨かれたオックスフォードに履き替え、カウボーイハットからダービーにかぶり替えました。それをお祝いして、おしゃれなベストとずっしりと重い金の時計チェーンを見せるようにコートの前を開いて写真を撮りました。

その写真は、彼らの墓穴を掘ることとなりました。捜査官は写真を見て、Cassidyの片腕の部下がいることに気づきました。一人、そして、また一人とギャングは殺されていきました。CassidyとLongabaughという名の男はチリに逃げ、そこで逮捕しようとした兵士に撃たれました。Cassidyは、コルトのリボルバーを手にした状態で死にました。

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Butch Cassidyと彼の仲間: 銀行強盗に成功してお金持ちになった記念に着飾って撮った記念写真。

しかし驚くべきことに、彼の10年間の犯罪の間、Butchは一人として、殺しはおろか傷つけもしませんでした。

内側の見開きのフルページに、ウエスタンガンのファミリーツリーとして、原点的な存在、スパニッシュホースマンのピストルが初めに紹介されています。このピストルは、1800年よりも前に作られたもので、初期のスペインからカリフォルニアへの入植者達が持っていた銃で、1世紀に渡って使われたと書かれています。全部で12種類の銃が紹介されています。

右側には、A SIDESHOW OF FREAK FIREARMSとして、変わり種の銃が紹介されています。こちらも非常に変わった銃がたくさん紹介されています。

本冊子は、裏表紙の表記冒頭部分に、”For 99 years”と書かれていることから、1949年の品と推定しています。同じタイトルのフォルダーでも、当該部分の表示が作成された年代によって異なります。99 yearsは非常に珍しいです。

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