ロングホーンインポート

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ラッセルモカシンの手入れ用品の説明

ラッセルモカシン推奨の靴とブーツの革の手入れの続きです。ここから、さらに詳しい手入れの説明と手入れ用品についての話になります。ラッセルモカシンは、色々な革を使用した製品があります。取り扱っている革に適した手入れ用品、手入れの仕方が説明されています。

 

boot-care-productsあなたのブーツをどの位の頻度で汚れを落とし、ドレッシングするかは、使用の度合いやあなたの使い方によります。もし、革が乾燥している様に見える、または、傷がついてしまったり、水気のある所に浸かってしまったら、あなたのブーツに少し愛情のある手入れをしてやる期限を過ぎたと思って下さい。

まず第一に、サドルソープとぬるま湯で革の表面の毛穴や縫い目から汚れを落として下さい。泥は完全に落とす様に十分なシャワーをかけて下さい。

我々は、革と毎日一緒に仕事しています。革は皮膚です。我々の皮膚と同じ様に繊維と毛穴があり、呼吸するために油分の補給が必要です。我々は快適であり体を保護してくれるので、革のブーツ、靴、ジャケット、そしてグローブを求めます。

ゴアテックスが使用されている革のブーツでも、革の健康を保つために、定期的な手入れが必要です。ゴアテックス・ブーツも通常のものと同様に取り扱って下さい。(注: ラッセルモカシンのラインナップにはゴアテックスを使用したブーツが用意されています。)

皮を剥がす様な試みは、革のブーツの目的を奪い取ってしまいます。あなたの皮膚と同様に、革は呼吸しなければなりません。適切な革の保護剤や防水製品を使用する事で、あなたの素晴らしい革のブーツは、柔らかく、呼吸ができ、耐水性を保ち、そして長年に渡ってあなたのために活躍してくれる事となります。

革を保持・保護するための鍵は、自然のオイルによるゆっくりとした回復作用です。この場合、過度は全く良くありません。革の内部へのゆっくりとした油分の補給は、革の乾燥やひび割れを防ぎます。革の保護剤や耐水性の製品は、革が一度に吸収できる量はそれ程多くないため、一度の過剰な塗布でなく、2回、または3回に分けて塗った方が良いです。

どのブランドのブーツを買ったとしても、初めて着用して草原等に出かける前に、必ず革の保護剤と耐水ドレッシングを塗ってやる事を常にお勧めします。”ドレスされた”ブーツは、最初の猟(ハント)で水分を吸収したりしません….未成熟の状態で使い始めてはいけません。手入れをした革だと、草や雑木は革の表面に突き刺さったり切ったりするのではなく、滑っていきます。

ラッセルモカシンでは、多くの革を保護し耐水性を保持させるプロ用のブーツや靴のドレッシングをお客様にお勧めしています。それらを使用する事で、ブーツや靴のポテンシャルをフルに引き出す事に寄与します。

obenaufs我々は、Obenauf’s Heavy Duty Leather Preservative(以下、オベナウフス)を、多くの我々の製品の革に使用する事を強く推奨しています。オベナウフスは、現在入手可能な-自然のオイルを革に補給する素晴らしい革のドレッシングの一つであるだけでなく、濡れたハンティングのコンディションに上手に耐えうる優れた耐水性の成分を含んでいます。

我々は、オベナウフスのユニークな継続性のある成分は長い持続性を保ちながらゆっくりと自然の油分を革に補給していくことに気づきました。オベナウフスは、蜜蝋(Beeswax)とプロポリス(Propolis)含む全て天然成分から作られています。オベナウフスは、100%天然の物であるため、無臭で薬品の臭いもしません。それらの臭いに敏感な嗅覚を持つWhite Tail Deer, エルクやクマが警戒する様な臭いはありません。

オベナウフスは、Weather Tuff leather, オイルタン、ジャーマンエルク、フレンチヴィール、ブルハイド、ナビゲーター、ドリフトウッド、Cape Buffalo Leathers等を使用したブーツに向いています。

siliconebrushスウェード、あるいは、WeatherBuckまたはLaramieの様なブラッシュド(ブラシで起毛した)レザーには、表面の汚れ落としにブラス・シュー・ブラシ、または単に水を使って汚れを落とす事を推奨しています。汚れを落とした後、Kelly’s Suede Leather Water & Stain Protector、または、シリコンスプレーを革に使用することをお勧めしています。Kelly’sは、透明な防水性を持たせるので、明るい色の(染色された)革を暗くさせたりする事がないためお勧めしています。

scotch-guard-brushブラッシュド・ヒッポを新品できれいな状態に保つためには、軽いブラッシングとスコッチガードの使用をお勧めします。代用、または、兼用してシリコンを使うとうまく作用します。Kelly’s Suede Leather Water & Stain Protector(ケリーズ・スウェード・レザー・ウォーター・アンド・ステイン・プロテクター)は、もう一つのオプションです。

waterprotector我々の多くのカジュアルシューズとSafari “PH”ラインで多岐に渡って使用しているChamois leathersには、ブラスブラシを使用して表面をきれいにするだけで、革の感じが新鮮に蘇ります。耐水性を持たせて革を保護させるためには、Kelly’s Suede Leather Water & Stain Protector(ケリーズ・スウェード・レザー・ウォーター・アンド・ステイン・プロテクター)をお使いになればよろしいと思います。

Chamois leatherschamoisoilを柔らかく保護するのには、専用に配合したChamois Oilを用意しています。これは、chamois leatherを柔らかく保ち保護する物です。尚、Chamois Oilを使用すると革が一時的に暗くなります。

 

venetian-shoecreamある種の革、例えば、クローム・タンド(chrome tanned)、ナビゲーター、ドリフトウッド、アメリカン・ビソン、スパニッシュ・シュランクン・ショルダーレザー等にお勧めするそれ以外の製品としては、ベネチアン・シュークリームがあります。汚れ落とし、ワックス、ナチュラルオイルの補給を行います。革の汚れを落とし傷つけにくくする効果がありますが、オベナウフスの様な耐水性は持っていません。しかし、過酷なフィールドでの使用を前提としないカジュアルシューズに使うのに向いています。塗って乾燥した後、拭き取ると良い感じの艶がでます。

pecard-lotionオーストリッチ(ダチョウ)等のデリケートな革用には、恐らく新発売されたPecard Leather Care Lotionに適う製品はないでしょう。オストリッチを柔軟に保ちます。使用法も非常に簡単です。薄く塗って、乾かして、柔らかい布か靴ブラシで磨くだけです。レザーケア・ローションは、ワックスフリーで、オーストリッチや白い革等の明るい色の革でも暗くすることはありません。そして、革の仕上がりに耐水性・防傷性を持たせます。

汚れ落とし・クリーニングについて

fieblingsのステップとして、スエード以外の革とChamoisには、Fiebing’s グリセリン・サドルソープを時折革の表面に使って汚れを落とす事をお勧めします。このプロ用のソープバーは、その仕事をするのにほとんど多くを求めないので(わずかな量を使用すれば十分なので)、ほとんどの人にとって何年もの間、使えると思います。ゾウやケープ・バッファローのレザーに使うのにも適した唯一の製品です。一度塗って、乾かし、軽く拭き取ると、革の表面に良い感じの艶が戻ります。

bakingsodaブーツの汚れ落としは簡単です。柔らかい毛のブラシか古い布切れを使って、サドルソープとぬるま湯で一緒に汚れを拭き取るだけです。それから、革のブーツの内側も恐れずに綺麗にしてあげて下さい。湿らせた布にサドルソープかベーキングソーダと水の溶液を使えば、汗や塩等を中和します。洗浄後、レザーコンディショナーを塗る前にブーツをゆっくりと自然に乾燥させます。

これは、高級なローファーやオックスフォードを日常の仕事で履くビジネスプロフェッショナルの方への助言です。あなたのビジネスシューズの表を磨く時、オイルかドレッシングを革のソールに塗る事をお忘れなく。わずかな愛情のある手入れを、底にしてやるだけで、あなたの靴の”魂”は、もの凄く長く持ちます。革が乾燥すると、油分を与えているオイルと比べて、早く劣化していく事を思い出して下さい。オイルを与えた革は痛める原因となる塩分を吸収させません。

peet-boot-dryerあなたのブーツが何かの理由で、例えば水たまりの中に踏み入れてしまったり、過酷なハンティングで汗をかきまくって、ずぶぬれになったり時、ブーツの性能を維持するために注意深く乾かす必要があります。

第一、そして、最も重要な事は、決して…..決して革のブーツを火のそば、または高温の熱源のそばで乾かさないで下さい。自然にゆっくりと乾かしてやって下さい。もしも、キャンプ中でも電気が使えるのであれば….Peet Boot Dryerを使うと非常に効果的です。

最も良い結果をえるためには、水、または、汗で濡れたブーツのレースを外して、もし中敷などを使っている場合はそれを取って、空気が入り込んで流れる様に開いてあげて下さい。

もし、何かの理由であなたのブーツが完全に水に浸ってしまった場合は、脱いだ後、すぐに新聞しかペーパータオルで軽く詰めてやって下さい。30分位そのままにして革から水分を抜き出してやってください。そして、また紙を詰める事を繰り返します。ペーパータオルや新聞紙で最初に水分を抜き出した後、外において下さい。室内で扇風機がある場合は、それを使って下さい。いそいで乾かす必要はありません。革が自然に乾くまでには時間がかかります。

長い距離を歩いたり動いたりすることが求められる遠出のハンティングでは、あなたの足は汗をかなりかきます。そして、ブーツの中を湿られます。キャンプから戻ってきたら、ペーパータオルか新聞紙をまめに使ってすぐに水分を抜き取る様にして下さい。新聞紙やペーパータオルが革から水分をたくさん抜き取っている事に驚くと思います。(コメント:想像している以上に汗をかいて湿っているという意味だと思います。)翌朝に出かけるまでには、あなたのブーツは乾いて良い状態になっています。

(Source: Leather Care, The W.C. RUSSELL Moccasin Co.)

以上です。結局手入れの部分の説明はほぼ全て訳しました。ラッセルは本当に凄いと思います。

尚、このページ等でラッセルが紹介している手入れ用品は、恐らく全て、取り寄せる事ができます。ご興味のある製品がありましたら、お気軽にお問い合わせ下さい。見積もり致します。

ロングホーンインポートで販売するヴィンテージのブーツはデッドストックを除いて、基本的に全てFiebingのサドルソープとオベナウフスを使用して手入れを行っております。

コメントとトラックパック

  • Comments ( 6 )
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  1. オベナウフスについてなんですが、
    液状と固体のものと2種類ありますよね?
    どちらも同じなんですが?
    どっちがいいとかあるのでしょうか?

    • ぐっちさん、はじめまして。コメントありがとうございます。

      オベナウフスはおっしゃる通り液体(Leather Oil)と個体(Hevy Duty LP)の2種類があります。基本的な成分は一緒です。オベナウフスの社長もその様に言っています。簡単に言うと、Leather Oil(液体)は、Hevy Duty LPを液体に溶かしたバージョンだと思います。私はまだ、Leather Oilの方は使ったことがありませんが、液体の方が革に早く浸透しやすいようです。オベナウフスの社長(CEO)によると、Leather Oilは乾季に、Hevy Duty LPは雨季にあっていると言っています。表面がカサカサに乾いたような状態であれば、Oilの方が有効かもしれません。

      個人的には、個体(Hevy Duty LP)を使って、浸透しづらいとかはあまり思わないので、特にLeather Oilの必要性を感じません。ラッセルモカシンでは、Hevy Duty LPを塗った後に黒のビニール袋の中に入れて日向に置いておくやり方を紹介しています。Hevy Duty LPに含まれている、プロポリスや蜜蝋は熱を与えると成分が溶け出すためです。Hevy Duty LPを塗った後、ドライヤーを軽く当てるやり方もあります。ただし、あまり高い熱(目安としては80度以上位)だと革自体に悪影響を与える恐れがあります。

      その点、Leather Oilの方が浸透させることについては、気を使わない利点があるのだと思います。人によっては液体の方が塗りやすいと思う人もいます。

      Hevy Duty LPは基本的に手で塗ります。布を使って塗ってもいいのですが、却って面倒です。布を使ってHevyy Duty LPを塗るのであれば、Leather Oilの方が使いやすいです。Hevy Duty LPを手で塗ることを気にしない人であれば、Leather Oilの必要性、優位性はあまりないと思います。

      ご参考になれば幸いです。

  2. 解説ありがとうございました。
    大変参考になりました!
    固体の方がほしいな。と思いましたが
    ネットではほとんど売り切れていました。
    人気があるのですかね??
    取り扱いがある店舗などご存知でしたら
    是非教えていただきたいです!

    • 液体(Leather Oil)でも成分は一緒です。でも、固体に慣れると、個体の方が良い気がします。手で塗って手入れをすると愛着もわきます。副次的な魅力もあるかと思います。オベナウフスは、日本ではあまり知られていませんが、取り扱っているところも少ないので、売り切れになってしまう場合も多いと思います。人気があるのかは、私は分かりません。正規代理店はなかったと思います。取り扱っているところは、平行輸入されているはずです。どこが扱っているかというのは、申し訳ありませんが、私はよくわかりません。

      尚、ロングホーンインポートで取り寄せることもできます。取り扱っているところが見つからなくて、ご興味がある場合は、お問い合わせ頂ければ、対応いたします。よろしくお願いいたします。

  3. 是非、ロングホーンさんで取り寄せていただきたいです!
    それに加えてお勧めの防水スプレーなど御座いませんでしょうか?
    また、スウェード、ラフアウト、ヌバック等に使用する保革・防水スプレーなどお勧めは御座いませんでしょうか?
    もし、そちらも一緒に
    取り寄せられるのならば是非お願いしたいと思っているのですが、
    ご検討宜しくお願いします。

    • 取り寄せ注文をご希望の場合は、問い合わせフォームからご連絡いただけますでしょうか?お手数をおかけしますが、よろしくお願いいたします。

      スウェード等の素材の場合、本記事で紹介しているラッセルの手入れの該当箇所にもあるように、汚れ落としと防水が主な手入れになると思います。防水は、汎用の防水・シリコンスプレーでよろしいのではと思います。防水スプレーは、効果・成分も似たものがほとんどだと思います。ブランドによる大きな差異はあまりないと認識しています。

      尚、オベナウフスでも防水スプレーを出しています。高濃度のシリコンであることを特徴として謳っています。

      スプレーは航空便で送るのは恐らく禁止の対象となると思うので、申し訳ありませんが、対応いたしかねます。上に書いたように、ブランド・製品間の差はあまりないと思われる類の品ですし、日本国内で調達される方が安上がりでよろしいかと思います。

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