デッドストックとは?
ヴィンテージやオールドの製品で、「デッドストック」と言う言葉が使われます。デッドストックは直訳すると死に在庫(Dead stock)です。英和辞典を引くと、「不良在庫」「売れ残り品」と書かれています。
日本語では、「死に筋在庫」、「不良在庫」に該当します。
このように元来の意味としてのデッドストックは、メーカーや販売店で売れ残ってしまった在庫のことです。衣料品はモデルチェンジが定期的に行われるのが常で、販売店ではモデルチェンジの前に在庫一掃セール等を行って在庫品を売り切ろうとするのが通例です。それでも売れずに残ってしまったものが、死に筋在庫(デッドストック)と呼ばれています。
ヴィンテージのデッドストック
通常であれば、デッドストックは『安くして売りきろうとしたが、買い手が見つからず、売れなかったため在庫として残ってしまった商品』です。一般的には悪い、否定的なイメージの方が強いです。
しかし、ヴィンテージ製品では逆に『新品状態のまま残っている』、最も望ましい状態と解釈されます。デッドストックは通常、高い評価、プレミアムが付きます。
ヴィンテージのデッドストックの定義

厳密に本来の意味を適用すると、デッドストックは販売店の在庫として売れの残って保管されていたものについてのみ該当します。過去に消費者が購入して、そのままの状態で使用せず保管していたものや、デッドストックをある人がどこかで買い取っていた場合は、本来の意味としてのデッドストックではありません。
しかし、ヴィンテージの用語としてのデッドストックは、一般的に『新品状態のまま保管されていた製品』を意味します。
ジーパンやジージャンの場合、新品状態である場合はフラッシャーやギャランティーチケット、タグ(古い年代は付かない)等が付きます。
比較的新しい年代の製品であれば、デッドストックの製品はフラッシャー等が付いているのが通例です。
具体的な例として、80年代以降の製品でデッドストックは、フラッシャーやタグが付いている方が普通です。無い場合は、タグ、フラッシャー欠品のデッドストックと言った商品説明がされたりします。
上の写真は83年製の501です。
60年代、70年代のジーンズではフラッシャー、ギャランティーチケットが付いている物もありますが、ジージャンではフラッシャー等が欠品している場合の方が圧倒的に多いです。
60年代のジージャンでフラッシャーが残っているデッドストックは非常に稀です。フラッシャーが残っている場合は、付加価値(希少価値)があると判断されます。
50年代のジージャン(507XX)になるとフラッシャー付きは皆無に近い状態です。私は507XXのフラッシャー付きは見た事がありません。
フラッシャーやタグが付かない場合、生地の状態等、コンディションから未使用であると推定される物をデッドストックとするのが通例です。
この様に年代が古くなればなるほど、デッドストックの定義の条件や判断基準も変わってきます。そして、その定義は業界で確立した物ではなく、取り扱う販売側の判断、考え方によって異なります。これは、ユーズドのヴィンテージジーンズ等の色残りやコンディションについての評価とも似ているところがあります。
506は基本的には40年代が中心の製品です。この様な古い年代のヴィンテージ品のデッドストックの定義は未使用と推定されるものになります。生地の状態、コンディションが判断の基準になります。
ロングホーンインポートにおけるデッドストックの定義は、未使用で保管されていた品としております。商品タグ等が付属していない場合に、コンディション等から未使用と推定した場合は、デッドストックとしております。
この定義と判断はウールシャツやバンダナ等にも適用しております。ウールシャツやバンダナではタグが付いていないものでも、未使用と思われる物はデッドストックとして取り扱っています。
デッドストックの判定はロングホーンインポートの推定であり、絶対的なものではありません。 古い年代になればなるほど、推測による判断となります。
そのため、商品の状態が分かる様な写真やできるだけ詳しく説明を行う様に努めております。
商品の説明等でご不明な点がございましたら、ご遠慮なくお問い合わせ下さい。よろしくお願い致します。
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