ペコスは日本でも良く名前が知られたレッドウィングの人気モデル・ライン名の一つです。ペコスは、南部の牧場に従事するカウボーイと石油採掘に携わる労働者向けのブーツラインとして、1959年に初登場しました。
1959年のレッドウイング・ディーラー向けカタログの中にあるペコスのラインのページタイトルです。
1975年4月14日にレッドウィングは、PECOS RED WING SHOESの商標登録を申請し、1976年2月10日に登録されました。商標登録のデータベースには、初めて名前が使用されたのは、1958年12月1日と記載されています。

下は、80年代と90年代のレッドウイング2265の箱です。PECOSのロゴが入っています。1959年の初登場時とデザインは大きく変わっていません。

ペコスの名は、ターゲット顧客層である米国南部のテキサス州にある街、PECOSから名付けられたそうです。テキサスのPECOSは、ニューメキシコとの州境近くのテキサス内の西に位置する小さな街です。地域一帯の牧場、石油、ガスと農業の生産拠点です。当時j、石油採掘が盛んな地域にありました。テキサスには、今も牧場はいたるところにあります。
Pecos claims to be the site of the world’s first rodeo on July 4, 1883.
Wikipedia, “Pecos, Texas”
PECOSは1883年7月4日に世界で初めてロデオを開催した場所であるとアピールしています。
Pecosのウォータータワーと古い教会

下の写真は、1959年のレッドウィングカタログのペコスファミリーの一つのスタイル番号466です。
初代のペコスは、シャフトにサイドシームが入らない造りになっています。ハンドプルストラップも両サイドではなく、背面に取り付けられています。
466のソールは、ブラウンのクッションクレープソールです。1959年のカタログでは、466の他にペコスファミリーとして4スタイル載っています。他のモデルのほとんどは、コークソールです。
石油採掘などの現場では、コルクソールが適しているようです。
豆知識:
現在、ペコスと聞くと米国モデル866、日本モデルでは9866や8866がイメージに浮かびやすいですが、866は元々はアイリッシュセッターファミリーの一員で、ペコスには属していませんでした。
90年代までの866は、アイリッシュセッターの犬タグが取り付けられていました。
2000年代以降、866のサイドストラップにはPECOSの刻印が入れられるようになりました。今、866はペコスを代表するモデルになっていると思います。
コメントを残す