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ヴィンテージ バンダナの研究: 星形のロゴマークは何か?

バンダナに星形のロゴマークが付いているものがあります。このマークは何なのでしょうか?星形のマークの周りには、Crafted with Pride, Made in Americaと書かれています。この星形のロゴマークについて調べてみました。

この星形のロゴマークはCrafted with Pride in the U.S.A. Council と言う名の組織のロゴマークです。80年代前半、米国の衣料関連の貿易赤字は急速に拡大していきました。衣料関連の貿易赤字は83年から84年に53%上昇、そして84年から85年にかけては25%上昇し、1985年には170億ドル(1ドル80円換算で1兆3600億ドル)にまで達しました。

このため米国内の衣料品メーカーや従業員はこのままでは国内産業は立ち行かなくなると危機感をたかめ、その結果、米国で生産した衣料品を消費者に購入を勧めるキャンペーンを行うべく、米国内の245の業種と労働組合の連合によって1984年にCrafted with Pride in the U.S.A. Councilが発足しました。

この組織が発足後、キャンペーンにかなりの金額(4000万ドル:約32億円)をかけ消費者に米国内産の商品を購買をするよう勧めたり、政府に働きかけを行いました。しかし、大きな産業、歴史の流れには逆らえず、90年代から2000年代前半には米国ブランドの衣料品の製造のほとんどは海外へ移行しました。ちなみに、現在もこの組織は存在します。

Crafted with Pride, Made in USAの星形のロゴが付いているバンダナは、この組織が発足した1984年以降に生産された事を示します。また、発足後、かなり活発なキャンペーン活動を行った事、しかし、90年代から衣料品業界は急速に海外生産に移行を進めた事を考慮すると、この星形のロゴが付いているバンダナは84年から90年初頭頃までの製品がほとんどと推測されます。

70年代から80年代にかけてバンダナの主要メーカー•ブランドも世代交代が起こります。ヴィンテージのバンダナで有名なエレファントブランドでもこのロゴ付きのものがありますが、あまり見かけません。恐らくこのロゴマーク付きのバンダナを発売後、すぐに市場から姿を消す事になったのだと思います。

パリス(Paris Accessories, Inc)のバンダナは60年代頃のものもありますが、70年代頃からのパリスのバンダナは色のバリエーションが豊富なのが特徴です。星形のロゴマークのパリスも多く目にする事から、80年代にはパリスが時代の流れを捉えバンダナの主力ブランドの立場を獲得したと思われます。

このマーク付きのバンダナは80年代後半頃の製品となるので、年代としてはヴィンテージではなくオールドの部類に属することになります。尚、星形のロゴが付いたバンダナは色のバリエーションが多い事が特徴の一つです。この様にロゴや色もその時代を反映した年代の特徴を持っています。

 

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  1. […] 80年代のバンダナには星形のロゴマークの付いているのが特徴です。(関連ブログ記事:ヴィンテージ バンダナの研究: 星形のロゴマークは何か?)   ご覧の様に様々な色があることが特徴的である事が分かります。70年代の後半から80年代にかけてはカラフルな色のバンダナが主流となったと想像できます。 また、80年代のバンダナには絵等がプリントされた柄も多く見られます。 古い年代の方に遡るとバンダナの色は赤と紺が中心となります。エレファントブランドの下がり鼻(下鼻)でも色は赤か紺が中心です。 さらに古い年代、両耳のバンダナになると私の手持ちを見る限り赤よりも紺の方が多いです。 […]

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