ロングホーンインポート

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ラングラー 70年代最初期 24MJZ

ラングラーのデニムジャケット24MJZを紹介します。

24MJZは11MJZの後継モデルとして、1960年代の半ば頃に登場しました。主な変更点は、11MJZの3ポケットに対して、右胸ポケットが追加され、計4ポケットになりました。その後、細かい仕様変更が行われながら1980年代まで製造されました。

本ジャケットはタグのデザイン、仕様等から1970年または71年頃の製品と推定しております。この年代頃の24MJZは同年代のものでも仕様が異なる箇所があったりします。70年代の初め頃は様々な仕様変更の検討、過渡期であったと思われます。

以下、本品の写真と説明です。

Front

 

フロント全体の写真です。何と言っても大きな特徴はジッパーを使用している事です。さらに、24MJZはジッパーの両側にプリーツが入ります。フロントプリーツは古い年代のリーバイスのデニムジャケットでも見られる特徴的なデザインです。

1947年に誕生したラングラーのデニムジャケットはプリーツを備えていました。ボタン仕様のデニムジャケットでは1960年代の前半にはプリーツは廃止となりましたが、ジッパー仕様の24MJZでは古い年代のラングラーのデニムジャケットの特徴的ディテールであるフロントプリーツやアクションプリーツ等を継続して採用しています。

Black tag

70年代に入り、それまでの白タグから黒タグに変更されました。最初期の黒タグは上の写真の様な細い字体を使用しているのが特徴です。タグの取り付けステッチの入れ方もこの年代の特徴的なものです。

上の写真から、本品が左綾のデニムを使用している事が分かります。

次の世代の黒タグは、タグ縁に沿ってステッチが長方形に入れられています。

size tag

サイズ表記は40です。

Inside

内側の全体写真です。目立つ汚れやダメージは見られません。ステッチの状態も良好です。

古い年代のラングラーのデニムジャケットはアクションプリーツと呼ばれるアームホール部にプリーツがあり、裏側にゴムが取り付けられている独自のデザインを備えています。アクションプリーツは古い年代のラングラーのデニムジャケット際立った特徴的なディテールです。

Band

アクションプリーツ部のゴムは左右に各2つ取り付けられています。同年代の24MJZでもゴムが一つのものもあります。2本のゴムの取り付けはヨーク部に付けられています。(古い年代の上側のゴムの取り付けはヨークではない。)

Shoulder Arm area

 

アクションプリーツを外側から見た写真です。腕を動かし易い機能的なデザインだと思います。デニムメーカーとして後発のラングラーが参入する上で、独自の機能を備えることは戦略上も重要だったのだと思います。

Selvedge

フロントジッパーの脇からセルビッジ(耳)が除いています。

Selvedge up

耳の拡大写真です。リーバイスの赤耳に似た黄色(オレンジ?)の様なラインが入っています。

Backside of button

アジャスターベルト取り付け用のボタン裏の写真です。”08″その下に”0″に見えます。

Front Up

フロント上部の写真です。生地の雰囲気、色落ち具合が多少お分かり頂けるかと思います。

circle bartack

フロントプリーツの固定には通称丸カンと呼ばれる、円状のカンヌキが入れられています。リーバイスのプリーツ付きデニムジャケット、506XXや507XXでは長方形のステッチで固定していますが、ステッチが外れ易いです。ラングラーの丸カンは外観上のアクセントにもなり、かつ、外れにくくしっかりとプリーツを固定できる特徴的デザインです。

name tag on front york

 

フロント胸ポケットのフラップ上部のヨークにピスネームタグが取り付けれています。ピスネームタグの下のフラップにペンを差し入れる口があります。

Front Pocket Area

フラップはスナップボタンで固定します。ラングラーのジャケットはスナップボタンを積極的に採用していることも特徴です。リーバイスやLeeのメンズのラインでは採用されていません。

Cuffs

カフスの固定もスナップボタンを使用しています。剣ボロの固定はバータックです。

Cuffs area

 

両袖部の写真です。袖先の状態もまずまず良好です。

Talon

 

ジッパーはTALONです。

Back

 

背中部です。それなりに着用感は感じられますが、生地とステッチの状態は良好です。特に気になる汚れ、ダメージ、ステッチの解れ等は見当たりません。

アームホール周辺のアクションプリーツが外観上、目を引きます。アクションプリーツは機能性、実用性もかなり高いと思います。

本品の場合、背中のヨークの分割は左右に一つです。同年代の24MJZでも、ヨークの分割が各2つあるものもあります。

Waist Adjuster

ウエストバンドにはアジャスターベルトで調整するデザインです。ラングラーのジャケットの場合、当初はアジャスターベルトは使用せず、ウエスト付近内側にゴムバンドを使用して体にピッタリフィットさせるデザインでした。

本モデル頃からアジャスターベルトに仕様が変更になった様です。

Back 02

 

生地は縦落ちの兆候が見られます。

全体的にコンディションは良好の方だと思います。特に問題と思われる箇所は見当たりません。24MJZは古い年代のラングラーのジージャンのデザイン、特徴を継承した良品だと思います。

24MJZはヴィンテージのリーバイスやLeeとは全く異なるデザイン、特徴、そして魅力を備えています。

表記サイズ: 40

実寸サイズ:

身幅: 約53cm (脇の下間の直線距離)

肩幅: 約45cm (袖取り付け部左右上部の間の直線距離)

着丈: 約57cm (背中中央部、襟下から裾までの長さ)

袖丈: 約46.5cm (脇の下から袖先下までの長さ)

注)上記実寸は平置きで測定した物です。測定の仕方等で誤差が生じる場合がございます。あくまでも目安としてお考え下さい

本ジャケットのWebストアのページはこちらです。

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