ロングホーンインポート

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レッドウィング初期の代表作”Chief”

レッドウィングは、1905年に創業。創業開始後、農業、森林伐採(ロギング)、鉱業、鍛冶屋など業種に特化した労働者向けの靴の生産を開始しました。特に農業を営む人たちの間で人気を得たそうです。

1912年、レッドウィングは、the black and brown “Chief” ラインを追加します。”Chief”は、農業ブーツとして知られています。チーフは、初期の農業シューズで採用されていた伝統的なウェルト製法に加え、チーフは耐久性を高めるための耐堆肥の特別なタンニングが施されたレザーを使用していました。ソールは、伝説のダコタ酋長レッドウィングをモチーフにした初期のレッドウィングのロゴが入れられています。(History of Red Wingのビデオから)

当時のブラックアンドブラウン”チーフ”の広告・イラストです。(History of Red Wingのビデオから)

屋上にRED WING SHOE COMPANYのサインがあるビルディングのイラストに、”THE HOME OF BLACK and BROWN CHIEF THE FARMER’S SHOE” (農民のシューズ、ブラックアンドブラウンチーフのホーム)のタイトルが入れられています。

その後、第一次世界大戦が勃発し、レッドウィングは軍用靴を供給するようになります。第一次世界大戦の最中の1918年、マンソンU.S.アーミーラストの靴を生産します。大戦後も、マンソンはトップセラーを維持し、その後50年間ウィングの人気靴のデザインに影響を与えています。

(上記は、International Directory of Company Histories | 2000, COPY RIGHT 2006 Thomson Galeの一部を訳したものです。)

備考

マンソンのラストは、レッドウィングだけでなく、多くの他の靴メーカーも生産しています。

関連記事: 1924年の軍用シューズのオーダーフォーム

1920年代のレッドウィング”Chief”の仕様

下は、レッドウィングジャパンのFacebookが投稿した1928年のカタログのChiefの商品ページです。

Number 333(左上)

6インチ ブラウンチーフ (barn-yard-proof)、ソフトキャップブラッチャー*、シングルソールウェルト。専用オールコード Gro-Cordアウターソール。ロックオークインナーソール。フルグレインガセット。Gro-Cordハーフラバーヒール。マンソンラスト。

(* ブラッチャーは履き口が外に開き、紐で締める形のデザインの靴)

Number 473(左下)

6インチ チョコレートエルク、シームレスバル、スリークウォータズ・フルグレインガセット。シングルウェルト。専用オールコード Gro-Cordアウターソール。ロックオークインナーソール。Gro-Cordハーフラバーヒール。マンソンラスト。

Number 500(右上)

6インチ ブラウンチーフ (barn-yard-proof)、フルバンプ。ハードボックストゥ。ヘビーデューティーブラッチャー。ダブルソール、ダブルステッチウェルト。フルグレインガセット。専用オールコード Gro-Cordアウターソール。ヘビーロックオークインナーソール、ミッドソール、カウンターズ。Gro-Cordハーフラバーヒール。マンソンラスト。

Number 733(右下)

6インチ タンチーフ (barn-yard-proof) ソフトキャップブラッチャー。シングルソール、ダブルステッチウェルト。フルグレインガセット。専用オールコード Gro-Cordアウターソール。ロックオークインナーソール。Gro-Cordハーフラバーヒール。マンソンラスト。

注目ポイント

全て専用のGro-Cordアウターソールとヒール、マンソンラストが共通の特徴です。473を除いて、基本的なデザインは一緒です。

上位モデルはダブルウェルト。barn-yard-proofは、肥料の酸に耐性を持つ処理が施されていることを意味します。

Barnyardについては:関連記事”Barnyardとは”をご覧ください。

ここで紹介している1928年のカタログでは、ブラックチーフは登場していません。別のページにある可能性もあります。

チーフはアイアンレンジの祖先

現行レッドウィング人気モデルのアイアンレンジは、2007年に日本企画として誕生しました。キャップド・トゥと呼ばれるつま先に皮をかぶせて補強をしたデザインです。

キャップドトゥは、チーフなど1920〜1930年代の6インチブーツ(シューズ)の主流でした。

アイアンレンジは、キャップドトゥのデザインを採用しており、チーフはアイアンレンジの祖先ということができるのではと思います。

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