ヴィンテージ・アイリッシュセッターは年代ごとに特徴があります。ここでは、1950年代のアイリッシュセッターのタグと主な特徴について、主要モデルなどを含めて年代ごとに紹介します。
1950年 最初のアイリッシュセッター 854

アイリッシュセッターが初めて市場に登場したのは、1950年です。最初のアイリッシュセッターのスタイル番号は854です。ハンティングドッグのアイリッシュセッターを連想させる特徴ある特有の色味をしたオロラセット・レザー、クレープソールを使用しています。
“The Irish Setter”の表記があります。誕生時から、アイリッシュセッターの名前が使われていたことがわかります。
1952年 877誕生

1952年にアイリッシュセッター スタイル 877が登場します。877はオロラセットレザーに加え、クッシュン・クリープ(”Cush-N-Crepe”のウェッジソールを使用しているのが特徴です。
特徴的な色味のオロラセットにホワイトのフラットなウェッジソールのデザインは、当時、画期的だったと思います。
877は現代にまで引き続いて生産されるアイリッシュセッターを代表するモデルです。
最初のアイリッシュセッターのロゴ

1952年に最初のアイリッシュセッターのロゴがデザインされました。ロゴは、実際の犬のアイリッシュセッターがモデルになっています。モデルとなった犬は、地元の家族に飼われていた名前が”Red Mike of Doxmoe”です。
1956年:

1956年、タグラインに”Finest in the Field”がアイリッシュセッターのサインに使用されます。ブーツの内側のガセットラベルにアイリッシュセッターのロゴが備えられているのが特徴です。
最初のアイリッシュセッターのタグ

1950年代の最初のアイリッシュセッターに取り付けられたタグは、アイリッシュセッターのイラスト、ロゴ表記などが刺繍で描かれているのが特徴です。通称”刺繍タグ”とも呼ばれています。アイリッシュセッター刺繍タグが登場したのは、1954年という説を目にしますが、レッドウイング社の資料などで登場年を確認できるものにはまだ出会ったことがありません。レッドウイングアイリッシュセッターのホームページ内の歴史の中では、上に紹介した様に1952年に最初のアイリッシュセッターのロゴが開発されたとあります。
1956年のタグラインの説明で、”Finest in the Field”の説明のところには、ガセットの内側にアイリッシュセッターのロゴが入るのが特徴との説明があるため、タグが最初に取り付けられた年は1956年、または、1952年から登場した可能性もあります。
1950年代のアイリッシュセッターの特徴
1950年に初登場したアイリッシュセッターは、市場で大人気を得た様です。特徴的な色のオロラセットレザーに、クレープソールの構成は画期的で、当時、とても魅力的なブーツだったと思います。
下は1959年のアイリッシュセッターの広告です。当時のアイリッシュセッターラインの中で、やはり877がメインであったことがうかがわれます。877がハンティング用で、アイリッシュセッターのラインは新しいデザインも加えられ、ハンティング用途以外にも提供されています。

1950年に854、2年後に877が登場後、さらに新しいスタイルのモデルが追加されました。上のアイリッシュセッターの広告や1959年のカタログを見ると、この当時のアイリッシュセッターの製品は、オロラセットのレザー、クッションクレープソール、スウェット・プルーフのインソールが共通の仕様だったことが分かります。
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